呼吸器内科
呼吸器内科とは
呼吸器内科では「呼吸」に関係する臓器の病気である咳、気管支炎、慢性気管支炎、咳ぜん息、アレルギー性咳、痰、血痰、息切れ、ぜん息、胸痛、肺炎、肺癌、肺気腫(慢性閉塞性肺疾患COPD)、肺線維症、呼吸不全などの診療を行っています。
主な症状:息切れ、呼吸が苦しい、長引く咳、痰、体重減少など
このような症状の方はご相談ください
- 「せき」や「たん」 → かぜ、気管支炎、肺炎
- 「息切れ」 → 肺気腫、間質性肺炎
- 「ぜん鳴(ヒューヒュー、ゼイゼイ)による息苦しさ」→気管支ぜん息
- 「胸痛」 → 胸膜炎、自然気胸
- 「血痰」 → 気管支拡張症、肺癌
肺炎
細菌やウイルスなどの病気を起こす微生物(病原微生物)が肺に入り感染し、肺が炎症を起こしている状態を「肺炎」といいます。
病原微生物の多くは空気と一緒に身体の中へ入ってきます。普通は、人間の身体に備わっているさまざまな防御機能が働いて、これを排除します。
しかし、何らかの原因で体力や抵抗力が落ちていて、病原微生物の感染力の方が上回ると、肺炎になります。
肺炎は、がん、心臓病、脳卒中に続いて、日本人の死亡原因になっている病気です。高齢者や慢性の病気を持っている方などは、とくに肺炎にかかりやすい傾向があるので、予防や早めの治療が重要です。
- ● 肺炎の原因
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呼吸器には、空気と一緒にウイルスや細菌などの病原微生物が入ってくると、それらをさまざまな仕組みで排除し、身体を守る機能が備わっています。
まず、鼻毛や鼻の粘膜、のどの粘膜で大きな粒子を捕えますが、そこで捕えられなかった小さな粒子が気管に入ると、咳をして勢いよく排出します。
また、人間の身体には「免疫」によって病原微生物を排除する力が備わっていますが、気道の炎症や病気やストレスのために免疫力が落ちている時などは、病原微生物が上気道から下気道、そして肺にまで入り込んで感染し、肺炎になってしまうのです。
- ● 肺炎の症状
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以下のような症状が1週間以上続いた場合は肺炎の疑いが出てきます。
- 高熱
- 咳・痰
- 胸が苦しい(呼吸困難)
- 胸が痛む(胸痛)
※ 食欲不振、倦怠感や悪寒、筋肉痛、関節痛、頭痛などの症状が出ることがあります。また、呼吸数や脈が早くなります。
- ● 肺炎の治療
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病原微生物を死滅させる抗菌薬が中心です。
肺炎の治療は、最近では優れた経口抗菌薬を用いるのが一般的です。
患者さまの状態によっては外来で飲み薬を中心とした治療も行えるようになってきました。
その他、咳を鎮める鎮咳薬(ちんがいやく)、熱を下げる解熱薬、痰を出しやすくする去痰薬、息苦しさや咳をやわらげる気管支拡張薬などが、症状に応じて処方されます。
気管支ぜん息
気管支ぜん息とは、アレルギーや様々な要因などによる気管支の炎症により肺への空気の吸入・呼出が困難になる病気です。
この症状は発作性に起こることが多く、非常に強い呼吸困難が起こる時もあり、症状が消えてしまう時もあります。
また、気管支ぜん息は「ゼーゼー」とか「ヒューヒュー」という胸の音(喘鳴:ぜんめい)が特徴です。特に夜寝ている時や朝方に多く、これは空気の通り道である気管支が狭くなリ、狭い所を空気が通過したり、通過する空気が気管支の壁を震わせるために生じているのです。
- ● 気管支ぜん息の原因
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ぜん息の原因物質としては、ハウスダスト(主にイエダニの死骸や便に存在する消化酵素)、カビ、昆虫、小麦粉、コンニャクなどの生活環境から飛散する物質や食べ物、アスピリンを代表とする痛み止め、解熱薬、かぜ薬などがあります。
ただし、気管支を過敏にするものにはアレルギーなどの環境要因だけでなく、体質的な要因も考えられ原因は多岐にわたります。
- ● 症状の現れ方
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一般的には次のような症状があったときにぜん息を疑います。
- 呼吸をするときにゼーゼー・ヒューヒューという(喘鳴)
- 季節の変わり目などにいつもは感じない息切れがある
- 夜から明け方にかけてひどい呼吸困難を感じて目が覚める
- 息がしにくくなり、肩で呼吸をするようになる
- ほこりや特定の抗原を吸い込むと息苦しさを感じる
- かぜを引くと咳と伴にゼーゼーし、治るのに10日以上かかる
- チアノーゼ(唇や顔色が青くなります)
- 痰のからんだ咳が出る など
- ● 気管支ぜん息の治療
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内服薬として気管支拡張薬、鎮咳剤(咳止め)、抗アレルギー薬、炎症を抑える内服ステロイド薬などがあります。また、発作を抑えるために気管支拡張薬を用いて気管支を拡げることも効果があります。
当院では症状や体質に合わせて患者さまに最適な処方を致します。